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ドラクエ8 短編小説集

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ククゼシの日記念 SS                       一応18禁ですわ。


※ 18禁とは?
性的、暴力的、差別などの非道徳的、賭博などの要素のため、法律や条例等により公的な組織から指定若しくは自主規制という形を取ったことを示す言葉。

お祭り

「ゼシカはどうした?」
「ちょっと昼寝するって。昨日彼女ほとんど寝てないし」
「ああ、がんばってくれたヤンスからねえ、姉ちゃんは」
暗黒神復活をもくろむドルマゲスを追って旅をする一行が山間の小さな集落についたのは、まだ日も高い時刻。
いつもならこの時刻に町や村についても軽い食事や休憩を取った後、すぐに出発するのだが今日は宿を取った。
昨日は夕暮れまでに町にたどり着くことができずに山の中で野宿をしたものだが、
普段ならばこの辺りにいないはずの魔物の群れが現れ、夜明け近くまで戦いを強いられることになったからだ。
特に、一度に多くの魔物を攻撃できる呪文の使い手であるゼシカは奮闘し、
その結果わずかな睡眠では全く回復できないほど疲労困憊してしまった。
「この村には温泉っていう自然に涌くお湯もあるんだ。ゼシカがちょっとでも元気になってくれたらいいんだけど」
と赤いバンダナを巻いた青年がいうと、ククールへえと興味深そうな顔をした。
「おれ、温泉って話には聞いたことがあるけど見たことないんだ、ちょっと見に行ってくる」
「なら皆で昼飯がてらいくでガンス。ゼシカ嬢ちゃんには果物でも買ってきやしょう」
ヤンガスの提案に残り2人もうなずき、一行は宿の外に出た。小さい村だが、通りは人でにぎやかだ。
聞けば、今日は祭りがあるという。
「子宝祈願、夫婦和合、縁結びのご利益があるありがたいこんせい様のお祭りじゃ」
「なるほど、ここにはまだ土着の神への信仰が残ってるんだな」
とククールが言った。
教会の教えが広まる前、世界には多くの神が祀られていたという。
教会がありとあらゆる町や村に造られるにつれ、古の神々は少しずつ忘れられていったが、
中には女神同様にまだ篤く信仰されている神もいる。
「こんせい様って面白い名前だね」
「どんな姿の神でヤンスかねえ」
「ほれ、あそこの山車の上にのっているのがこんせい様だ」
と、村人が指さした先には、2つの球体と幹が長いきのこが組み合わさったような珍妙な形のものがあった。
ご丁寧に、全体が薄桃色に塗られている。
「ああ、これはご立派な」
「そうだねえ、立派だねえ」
「ご立派様でヤンスねえ」
それは本来なら羞恥をもって隠されなければならない男性の器官の一部だが、
ここまで大きく造られ、なおかつ神として祀られているとなれば、立派だね、としか言いようがない。
「これがモモさんじゃ。で、あっちがカタカタさんじゃ」
3人の視線を向けると、そこにはくろがね色に輝くこんせい様がやはり山車に乗せらていた。
薄桃色のこんせい様より幹の部分が反り返っており、なおかつきのこのカサに当たる部分の下にはしわが寄っている。
「この神像にはモデルがいるな、ぜったい」
ククールが確信をもって言いきった。
「確かに、子宝には恵まれそうだねえ、これなら」
「しっかし受け入れる方はないでガンスかね」
3人の男の頭上には抜けるような青空が広がり、そばでは祭りの準備にはしゃぎまわる子どもたちが駆け抜けていく。
のどかな光景にはあまりにもそぐわない会話だが、
鎮座する巨大なこんせい様の前ではある程度のことは許されてしまいそうな雰囲気が漂っている。
「ああ、ほとさんなら公共浴場の奥におるよ。こんせい様が山車に乗って村を一周したら最後はほとさんの中にこんせい様を納めてしまいじゃ。あんたたちは旅人さんじゃね、ならば、みやげ物でこだから飴を売られとるよ」
と、村人が指差した先には露店があり、手のひらに収まるくらいのこんせい様がたくさん並べられていた。
「世の中って、広いんだねえ」
バンダナを巻いた青年がしみじみとつぶやく。
「ククール、飴を買ってどうするんでやんすか」
「いやあ、ゼシカになめてもらおうと思って。きっとセクシーだぜ」
にんまりと笑うククールに、青年は冷めた瞳で銀髪の美青年をにらむと
「差し出した瞬間に君ごと燃やされるよ。薬草だってただじゃないんだからね」
とくぎを刺した。
ちぇっとククールはつまらなそうにつぶやいて、棒つきの飴を自分の口の中に入れる
小さいがカタカタさんそっくりに作られた飴が形よい唇の隙間を出たり入ったりし、時折舌先が幹の部分に絡みつく。
それを見ていたヤンガスがなぜか顔を赤らめた。
「しかしこれ、ゼシカには刺激がつよすぎるんじゃない」
「あー、そうだなあ。箱入り娘だからなあ」
飴を口から出してククールが答える。
「刺激が強すぎるくらいならいいでヤンスがねえ、激高してご立派物を燃やされても困るでガンス」
「そうだな、一応神様だし。ゼシカを宿から出さないようにしねえとなあ」
ククールの言葉に残りの二人がうなずいた。
                               ※
「宿の外に出ちゃいけないってどういうことよ?」
「だから何度も言っただろう。今日は村祭りなんだが部外者は見ちゃいけないお祭りなんだって」
「宿の人はそんなこと一言も言ってなかったわよ」
そういってぷっと頬を膨らませているゼシカが身につけているのは神秘のビスチェ。
布地が少ない割には防御力が高く、動きやすいと彼女はお気に入りの様子だが、
今日のような日はそれを着て外をうろつかれるのも厄介である。
「言い忘れたんだろう、きっと」
「うそ、何を隠してるのよ、言いなさいよ」
ゼシカが鞭を構えてぐいと近寄ると、ククールの眼前にわずかな布地だけに包まれた豊かな胸が迫る。
……ああ、神様、なんでうれしすぎるシチュエーションがこんな時に起こるんですか……
ククールが生涯で最も真剣に神への問いかけを心中で行っている最中、青年とヤンガスもまた困惑していた。
「いや、そのもう少し普通の夕飯はないんですか」
「だって今日はこんせい様のお祭りだろう。これが伝統の食事なんだよ」
部屋に食事を運んできた宿の従業員は困ったように首を振った。
時は夕刻、夕食時には少し早いが、こんせい様の山車行列が日没とともに始まるということで今日の夕飯は早めらしい。
皿の上には、いものサラダらしいものがやはり幹の長いきのこのような形でもりつけられ、
その根元には小さなミニトマトが2つ添えられている。
こんなものをゼシカが見たら何と思うか。
「しょうがないでガンス、ゼシカが来る前にとりわけやしょう」
「それしかないかなあ」
と青年がため息をついたとき、小さな爆発音とククールの悲鳴が上がった。
「……ククール」
「ああ、ダメでヤンしたか」
すべてを悟った2人が宿の玄関へと駆けつけると、そこにはあわれ服の一部がやけこげたククールが倒れ伏していた。
「お、おれのこんせい様が」
「何バカなこと言ってるんだ、ゼシカを止めなきゃ」
ククールの口に乱暴に薬草を押し込みながら青年が言う。
扉は大きくあけられており、ゼシカがそこから外へ出たことは明らかだ。
「ゼシカ!!」
村のささやかな大通りに飛び出した男3人が見たもの。
それは今まさに出発しようとする山車と、目を丸くしてそれに見入っているゼシカの姿だった。
昼間よりもこんせい様の山車はさらに飾り立てられ、沈みゆく夕日にテラテラとかがやいている。
その様は作り物でありながら、妙にリアルだ。
「ゼシカ、その、あの、これはだな、古くからの信仰の一種で、けっして、なんだ、いやらしいとかそういうわけじゃ」
なぜか顔を赤らめながら必死にゼシカに語り掛けるククール。
「こ、これ」
「あー、だからな、その、刺激が強いんだから宿に戻ろう、ま、間違ってもメラなんかで」
「懐かしい!!」
……へ?……
ぽかんとするククールとは対照的に、ゼシカは目をキラキラとかがやかせて山車を見つめる。
「私の村にも同じお祭りがあったの。もうちょっと規模は小さかったけど、よく小さいころは兄さんと見に行ったわ。
この飴もあった、すいません、一つください」
はいよ、と渡された子宝あめをゼシカはうれしそうにほおばった。
「ぜ、ゼシカ、その、恥ずかしくはないのか?」
問いかけるククールにゼシカはきょとんとして首をかしげる。
「何が?これならサーベルト兄さんと子どものころは一緒にお風呂に入っていたから知っているわよ」
と、ゼシカが口の中から飴を取り出す。つややかにぬれた飴と唇を細いだ液の糸が繋いでいる。
それを見た瞬間、ククールががっとゼシカの手を握る。
「そうだったのか、ハニー。なら、この子宝飴をたくさん買っていくから、毎日俺の前でなめて見せてくれよ」
それに対する返事は短く、簡潔だった。
「メラミ」
炸裂する火球。上がる悲鳴。エイトとヤンガスはそろって肩をすくめる。
「あーあ、ククールは言わんこっちゃねえでガスよ」
「忠告はしたからね。放っておこう。それよりもゼシカが大丈夫ならお祭り見物と行こうよ」
「そうでガンスねえ。山車行列も始まるでヤンス」
「わたし、お祭りって大好き―」
賑やかに去っていく3人を眺めながら、ククールはつぶやいた。
「神様。世の中は理不尽です」

終わり

いやあ、18禁がんばりました。
ここまで読んでいただいた皆様に

おまけ


リンク先が開きます。ご注意ください。
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Date:2016/09/04
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