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ドラクエ8 短編小説集

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クク主の日 記念SS

「ちょっとまて、こんなに大きいなんて聞いてないぞ」
たじろぐククールに、オレンジ色のバンダナを頭にまいた青年がふふっと意味ありげに笑った。
「えー、だって僕いったよね。かなり大きいけれど大丈夫かって」
「そりゃあ、言ったけどさ。まさかこれほどとは」
ククールの視線は青年の前のある一点に釘付けだ。
「口をいっぱいに広げれば大丈夫。入るよ」
くすくすと笑いながら言う青年に、ククールはなぜかバツの悪そうな顔をしてそっぽを向く。
「なあ、手を使っちゃだめか」
「そんなの意味ないよ、何のために個室を取ったのさ」
2人がいるのは、小さな町の酒場の2階にある個室。
小さなベッドといすとテーブルがあるだけの部屋だが、
人の目を気にすることなく飲食ができるということで割と人気がある。
また、酒場で働く踊り子やバニーガールがこっそりと「副業」をする場所でもあった。
「いまさら気取ってどうするのさ、ククール」
青年の指がククールの形のよい額をちょん、とつつく。
ほかの仲間の前では決してやらない、親し気な動作。
「でもよお」
「外で同じことやってる人たちだっていっぱいいるんだよ」
「あいつら、よく恥ずかしくないよなあ」
「ククールが自意識過剰なだけなんでしょ。で、どうするの?」
青年の言葉に、ククールは意を決したように大きく口を開けた。














「あ、結構いけるもんだな」
「でしょう、人の口って案外大きなものが入るんだよ。
それに、口で直接かじってこそ美味しさが分かるんだ」
「本当にうまいな、ベーコンとレタスだけだろ、このサンドイッチ」
「うん、この店の名物BL(ベーコンレタス)っていうんだよ。
単純な物ほどおいしいっていうじゃない。本当は外で食べた方がおいしいんけどね」
肩をすくめる青年に、ククールはバカ言うなと首を振った。
「俺が大口開けてサンドイッチにかじりついてるところなんて、女の子に見られてみろ。
イメージが壊れるじゃないか」
「ほんとーに気取り屋だね。君は」
「うるせーよ」
そういいながらも、ククールのサンドイッチを食べる勢いは止まらず、
結局すべてのサンドイッチが彼の胃の中に納まるのにそれほど時間はかからなかった。
「あー、おいしかった」
満足げにため息をつくククールに、青年もまたよかった、と静かに笑う。
「ククール、最近ずっと食欲無かったみたいだから心配していたんだよ」
「……よく、みているな。ばれていないと思っていたぜ」
視線を床に落としたまま答えるククールに、青年はそりゃあね。ともう一度肩をすくめた。
「陛下と姫に食事を届けに行っている間に必ず君が先に食べ終わっていたらおかしいと思うよ。
昨日の夕飯なんて舌がやけどしそうなシチューだったのにさ」
何だったら医者にと言いかける青年に、ククールは首を振る
「ここんとこ厳しい戦いが続いてたからな。ほら、あんまり疲れすぎると食欲もなくなるだろう。
ちょうど今そんな状態なんだ、だから気にするなよ。
さて、食べ終わったし帰ろうぜ、あんまり遅くなると他の奴らが心配するだろう」
と立ち上がって部屋を出ていこうとするククールの背に、青年の言葉がぶつかる。
「ククール、僕はね、たとえどんな理由があろうとお兄さんの君に対する態度は間違っていると思う。次にお兄さんにあったら一度思いっきり殴りたいんだけど、いいかな?」
ああ、とククールはため息をついて部屋の天井を見上げる。
「兄貴は、黙って殴られる玉じゃないぜ」
答える声はわずかに震えていた。
「大丈夫、僕も素早いから。でもさすがに法皇様の前で護衛を殴ったらまずいかな?」
首をかしげる青年に、ククールは目じりがほんのりと赤く染まった顔を向ける
「そん時は、俺がうまく法皇様を言いくるめてやるから、安心しろって」
じゃあ、そのときはよろしく
と青年はうれしそうに言った。





青年たちが、マルチェロの姦計にはまり煉獄島に送られてしまうのは、この三日後の話である。

BLってベーコンレタスバーガーでしょ。それ以外何があるんですか?
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Date:2016/08/09
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